【国税OBが語る】贈与税を回避!認知症に備えた『正しいお金の預かり方』を3つのポイントで解説
はい、ご認識の通りです。
お母さんのお金を「預かる」ことは、お金を「貰う」ことではありません。
つまり、お二人の行為はそもそも『贈与』に該当しないため、質問者さんが預かった400万円に贈与税は課税されません。
ただし、預り金の管理がずさんだと、後から税務署やご兄弟から「贈与を受けたのでは?」と疑われる恐れがあります。
その点を踏まえ、正しい預かり方を押さえておきましょう。
①預り金の正しい預かり方|3つのポイント
①預り金は銀行口座で管理する
・できれば「預り金専用の口座」を作り、そこに入金する
・新しく作るのが難しい場合は、普段使っていないご自身の口座に入金する
このように、ご自身の生活用のお金とは必ず分けて管理してください。
自分のお金と親のお金が混ざってしまうと、どこまでが預り金なのか分からなくなり、贈与や名義預金を疑われる原因になります。
税務署が名義預金をどのような視点で見ているかについては、
「【国税OBが語る】税務署から名義預金と疑われないための”絶対ルール7選”」もあわせてご覧ください。

②必要な都度引き出し、記録をつける
介護費や入院費が必要になった都度引き出し、「いつ・何に・いくら使ったのか」を専用のノートなどに記録しておきましょう。
領収書も一緒に保管しておくと安心です。
とはいえ、「母の介護等でそんな時間も気力も湧かない」という場合もあるかと思います。
そんなときは、次のような線引きでも十分です。
・数千円〜数万円の日常支出:通帳の余白に「母の介護費」等とメモ
・10万円を超える支出:領収書・請求書を保管
「大きい支出はきっちり、小さい支出はざっくり」。介護中は、このくらいのバランスで構いません。
③預かり証を残しておく
預かった日付・金額・目的(介護費用のため)を書き、お母さんと質問者さんの双方が署名しておきましょう。
ここまでしておけば、税務署からも、ほかのご家族からも、預り金を疑われる心配はまずありません。
ある意味、税務署より身内からの追及の方が怖いですからね。
お母さんの相続時は「残額」を相続財産に計上する
預かったお金を使い切らないうちにお母さんの相続が発生した場合、残った金額はお母さんの相続財産「預け金」として計上する必要があります。
質問者さんの口座にあっても、中身は「お母さんの財産」です。
この点はしっかり覚えておいてください。
②認知症が進んでからでは遅いこともあります
お母さんの判断能力がしっかりしているうちに準備されるのは、とても良い判断です。
というのも、認知症が中度~重度に進んで判断能力がなくなった後に、
・成年後見制度を利用せずに、
・子供が親の口座から預金を引き出す(移動させる)といった行為は、
将来の相続トラブルの原因になりかねないからです。
ちなみに、
・緊急性があり、本人のための支出だと明確な場合は、
・銀行が個別に判断して払出しに応じてくれるケースもあります。
(※対応は銀行ごとに異なります)
いずれにしても、お母さんがお元気なうちに、預かり方のルールを家族で共有しておくことが一番の対策です。
認知症になった後にできなくなる相続・贈与対策については、
「【恐怖】一度認知症になると相続・贈与の対策が一切出来ません」で詳しく解説しています。

まとめ
・親のお金を「預かる」だけなら贈与ではなく、贈与税はかかりません
・ただし、管理がずさんだと税務署や兄弟から贈与を疑われる恐れがあります
・自分のお金と分けて口座で管理し、支出を記録し、預かり証を残しておきましょう
・相続が発生したら、残額は親の相続財産「預け金」として計上します
・認知症が進む前に、家族で預かり方のルールを共有しておくことが大切です
【動画でも詳しく解説しています】
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